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![]() | ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明〈デジタル・リマスター版〉 リー・リンチェイ、ユン・ピョウ 他 (2004/11/25) ジェネオン エンタテインメント この商品の詳細を見る |
[story]
中国は清朝末期。広東省の沸山に、黄飛鴻という青年がいた。
黄飛鴻は沸山に寳芝林という診療所を営む年若い医師であったが、寳芝林は同時に武術道場でもあり、彼の名は中国屈指の武術家としても広く知られている。南方沿岸にて軍隊の武術教官をもつとめていた飛鴻は、ある時、朝廷から海外への派遣を命じられた劉将軍より、将軍配下にあった黒旗軍を預かるよう頼まれ、彼らを民兵団として統率することになる。
その頃、道場にはフーという青年が飛鴻のもとへ弟子入りを求めてやってきた。また、時同じくして飛鴻の叔母である十三姨が海外留学から戻り帰国。飛鴻は彼女と寳芝林で一緒に暮らすことに。
ある日、港で働く中国人が外国籍の船から撃たれて重傷を負い、飛鴻のもとに担ぎ込まれた。中国沿岸に租界を置く諸外国に対し、町医者として陳情を求めに向かう飛鴻。しかしその最中、飛鴻のもとへの弟子入りを望みながら港の芝居小屋で働いていた青年フーが、沿岸部一帯を取り仕切るヤクザ者たちと乱闘騒動を起こしてしまい、飛鴻の民兵団を巻き込んで租界地をメチャクチャにしてしまう。飛鴻は民兵団の統率者としてその責任を負わされることになり……
[comment]
師父との運命の出会いであります……! ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ!
うあー、ぐあー、なんかこう……こう……せっかくの布教活動の一環として、ものすっごいレビューが書けたなら! とか思うんですがこの作品を見たあとのこの衝撃をどう表現したらいいものか!
黄飛鴻ですよ……ウォン・フェイフォン!(わからねえよ)
その生き様、その戦い。真に強いとはこういうことだ! そして真の強さとはこういうことだ! かっこいいとはこういうことだーっ!
ハァハァ。
黄飛鴻を黄飛鴻たらしめる重要な要素。この作品におけるジェット・リーの超絶アクション! については、もういまさら何をどうこうと言うまでもないことだろうとも思うんですが……なにはともあれとにもかくにも美しい!
スゴいのは確かにスゴいんです。ほんとにまったくスゴいんです(なにが)。しかしなにかそういう言葉で表現できるスゴさとはそもそもひと味、次元が違う!
管理人の定義としては、いわばカンフーファイトとは、怒りなり憎悪なりといった戦いへの原動力になる感情を剥き出しにして、必死の形相で汗まみれになりながらおたけびをあげてぶつかり合う漢同士の肉弾戦。あつくるしい、むさくるしい、いたいたしい!(+無駄に脱ぐ)といったようなイメージも少なからずありました。
……違います。黄飛鴻は、何か違う生物です。
まさに華麗。まさに無敵。まさに最強。相手の拳が擦るどころか指一本すら触れさせぬまま、怜悧な表情を少しも変えず群がる敵をいとも涼しげに薙ぎ倒す薙ぎ倒す。しかも動作のひとつひとつが本当に早くて、目で追えない!!!!!
それでいながら舞踏のごとく、繰り出される手足の動きは優雅だし、それ以前に師父から感じるとてつもない品格というか気品は一体何なんですか!?
人のからだがこんなにも美しく動くのか……! ということをなによりもまず思い知らされましたが、それに加えて美しいのはアクションだけではないのです。立ち振る舞い、居住まい、ふとした仕草、くべる眼差し、それからあの 裾 さ ば き ……!
いっそ奇蹟です。破壊的です。観てしまったら師父の姿が、もうもうもう、目に焼き付いて離れません!!!!!
とはいえ、アクションでカンフーで……というだけの作品ではけっしてなく。
西洋帰りの叔母。西洋文化に戸惑いを覚える飛鴻。彼女の姿が象徴するもの。彼女に飛鴻が向ける想い。
あの時代。複雑な背景と重い歴史を背負っていた迷走動乱の中国で、世界の未来を憂いながらも中国人としての誇りを胸に、母国と母国に生きる人々を愛していた。優しさと厳しさをあわせもつ黄飛鴻の高潔な生き様が、切なくも、温かくも、胸に残る作品です。
ああそれから! オープニング! 300人からの教練生を従えての、海岸でのあの演舞! これを語らずしてワンチャイは語れない……!(鼻息)
ワンチャイシリーズ通してで、このシリーズ第1作目が一番好きな作品です。
広東の風景。流れる空気。湿気の重たさ。時代の匂い。
『天地黎明』はそういうものもしっかり濃密に伝わってくる作品で、あの切なげな眼差しで師父が見つめた空と海とを、同じ場所から見つめてみたくなるのです。
医師としての理知的でクールな(いつも無駄にクールだけど)師父もカッコイイですし、イー叔母に仕立ててもらってラストシーンで洋装を身につけたときほんの一瞬チラッと見せる照れたような笑顔には……それまでの飛鴻が生真面目でしかめつらしい表情しかしなかった人物であるだけに腰が砕ける!!!!!(むしろこれがトドメの一撃)
とにかくこの作品を知らずに通り過ぎてしまうというのは大げさでなく人生の損! 見終わった後には、きっと誰もが寶芝林に迎えられた弟子のうちのひとりとして、師父と師弟の契りを交わした気持ちになっているはずです(笑)。











